皆さんこんにちわ!まっきーです。
前回は、そら美ちゃんに講義する形式で、「なぜ日本はずっと不景気なのか?」という疑問から入り、「GDPとは何か」「三面等価の原則」などを学びました。
今回は「日本のGDPの現状」や「国の借金問題」について記事にしていきます!
良かったらお読みください!
◆今回の主なテーマ
・『日本のGDPの現状はどうなっているのか?』
・『日本のGDPと世界のGDPの違い』
・『国(政府)の借金とは、どれくらいあるのか?』
日本のGDPとその現状
そら美ちゃん!前回は「GDP」や「三面等価の原則」について学んだと思うけど、その辺りは大丈夫かな?
うん、バッチリだよ~!
オッケー!前回は伝えなかったけど、三面等価の原則から見える、経済の大事な視点と言うのがあるから、先に伝えておくね。
経済の大事な視点?
うん。経済においては「誰かの資産は、誰かの負債」という前提があるんだ。
誰かの資産は、誰かの負債?
そう。つまり誰かが「資産」を持っていると、その反対側にそれと同じ額の「負債」を持っている人がいる、という意味だよ。
なんだか分かるような気もするけど、ピンと来ないかも。
例えば、そら美ちゃんがコンビニで1,000円を使ったとする。すると、それはコンビニ側の利益になる。これは当たり前だよね。
うん、当然よね!
コンビニ側の資産が1,000円増え、そら美ちゃんの資産が1,000円減った。同じ額だけ一方の資産が増え、一方の資産が減った。
当たり前のような気もするけど、今まで意識した事はなかったな。うん、覚えておく!
オッケー。その事は別の機会で詳しく話すね!で、今回のテーマに入ろう。今回は「日本のGDPの現状」がメインテーマだよ。
確か、日本のGDPって「24年前から全然増えてない」って言ってたよね・・・?
そうなんだ。残念な事に、日本のGDPは24年前から殆ど増えてない。経済の成長率がマイナスなんだ。こんな国は珍しい。
え、そうなの?世界的に不況なのかと思ってた。
世界的に見ても、日本の経済成長率の低さは顕著だね。例えば、アジア・オセアニア諸国と比べると、日本の名目GDPの伸びは圧倒的に低い。
なにこれ!日本だけ全然伸びてない!中国とかインドネシアは凄い伸びてて、グラフからはみ出ちゃってるのに・・・。
その通り。他の国が順調にGDPを伸ばしている中、日本だけが全く伸びていない。
なんでこんな事になっちゃってるの?
うん、まずは疑問を持ち、そしてその理由を知ることが大事だね。今回は、その辺りの話を深堀していこう!
うん、めっちゃ気になる!
24年前から殆ど増えてない日本の名目GDP
GDPの話しに入る前に少し補足。GDPには2つの数値の見方があるんだ。一つは「名目GDP」、もう一つは「実質GDP」。
なにそれ、また新しい言葉が出て来た~!
まあまあ。「名目GDPは数字そのままの金額」で、「実質GDPは物価の変動を加味したGDP」と覚えておいて。
イマイチ理解できている気はしないけど、とりあえず分かった。
しばらくはGDPと言えば「名目GDP」の事だと思ってね。で、そら美ちゃん、日本のGDPがどれくらいか分かる?
え、日本のGDP…。国民全員の所得の総和だから、かなりの金額よね。でも、全然想像つかないや。
まあ、そうだよね。2021年の数字だけど、日本のGDPはおよそ537兆円だよ。
537兆円?金額が大きすぎて、想像できません・・・。
まあ、そこは置いておいて、問題は24年前は一体どれくらいだったのか?だね。
うん、全然増えてないんだよね。
そう。デフレ不況に陥った1998年の日本のGDPは、およそ536兆円だったんだ。
ふ~ん、って全然増えてないじゃん!
そう。なのに、消費税など実質的な国民の負担は増えている。という事は、どういう事かな?
国民の経済的負担は増えている、って事だよね!
そう、だから国民はむしろ貧困化している。他の国が大きくGDPを伸ばしている中、日本だけが貧困化しているんだ。
と言うことは、日本だけの問題って事よね?
そら美ちゃん、冴えてるね!その通り。これだけ長い期間、デフレ不況でかつGDPが伸びていない国は、196か国の中でも唯一、日本だけなんだ。
日本特有の問題・・・。まずは、その原因を知ることが大事って事ね。
だね。ちなみに、日本は196か国中、GDPの額としては世界で第3位だよ。
あれ、2位じゃなかったっけ?
3位だね。随分前に、中国に抜かされたからね。ちなみに中国のGDPは1130兆円くらいあるよ。
え!既に日本の2倍以上あるじゃん!ちなみに1位はどこ?
1位はずっとアメリカだね。2293兆円くらい。ちなみに、1998年のアメリカのGDPは900兆円くらいだったよ。
えぇ、ちょっとまって!と言うことは、アメリカのGDPは2倍以上に増えているって事?
そういう事になるね。つまり、アメリカ国民は1998年頃にくらべ、相対的には2倍以上に所得が増えていることになる。
そうなんだ、全然知らなかった・・・。
アメリカは順調にGDPを伸ばしているから、ずっと世界1位の座をキープし続けている。もっと凄いのは中国で、1998年頃は84兆円ほどしかなかったのに、現在は1130兆円もあるんだ。
マジですか・・・どんだけ増えてるの?
大体13倍くらい増えている。恐ろしいスピードで経済成長している事が分かると同時に、まったく伸びていない日本の異常性が分かるでしょ?
うん、かなり衝撃的かも・・・。
こうやって世界の情勢を見つつ、日本のGDPを見てみると、日本が如何に異常であるかってことに気付けるよね。
世界的に不景気なのかと思ってたけど、違うんだね。でも、どうして日本のGDPだけが全く伸びていないのか、めっちゃ気になってきた!
うん、そこを知る事が大事。もう少し深堀していこう!
うん、もっと知りたい~!
「国の借金問題」とは?
さて、日本のGDPが全然増えてない事実を踏まえ、その原因を探っていこう。そら美ちゃんは、何が原因だと思う?
いきなり言われても分かんないよ・・・。人口が減っているからとか?
一時期、そんな事を言っている人がいたね。でも、それは不正解。なぜなら、同じく人口が減っている先進国の中でも、経済成長している国はたくさんあるからね。
そうなんだ。じゃあ、益々分からないや・・・。
うん、分からなくて普通だから大丈夫。ここからは僕の推測も入るけど、大きな理由の一つに「国の借金問題」があると思う。
あーそれ、良くテレビやニュースで聞くね。
うん。「日本には多額の借金があり、今でもそれが増え続けている。このままでは財政破綻する!」というやつね。
そうそう!国民一人当たり〇〇万円の借金を抱えている!とかってやつだよね!あれ聴くと、憂鬱になる・・・。
だろうね。いま日本政府の負債(借金)は1200兆円以上あると言われている。国民の数で割っても一人当たり数百万円になるね。
やっぱりそうなんだ!GDPの2倍以上あるよね。じゃあ、それが原因なの?
うん、ある意味では正解。でも、ある意味正しくもない。と言うのも、政府の借金自体はどこの国でも基本的に増え続けているんだ。
え?じゃあアメリカや中国も、同じように借金が増えているって事?
そうだよ。現在のアメリカの負債総額は3000兆円を超えている。
えぇ!!そんなにあるの?
アメリカも、20年ほど前から比べ負債額が5倍上になっている。ちなみに日本は2倍ちょっとだね。
アメリカの方がむしろ負債総額は増えていて、それなのにGDPは順調に増えている。と言うことは、負債が増えたことが日本の不況の原因ではないって事になるね。
そら美ちゃん、鋭いね!その通りなんだ。先進国の中で、GDPを増やしている国は、軒並み政府の負債額も増やし続けている。
じゃあ、どうして日本だけGDPが伸びてないの?益々分からないんだけど・・・。
そう。政府の負債総額が原因ではないとすれば、日本だけGDPが増えてない理由は他にある、と言うことになる。
そうなると、やっぱり日本特有の原因がありそうね。
そうだね。でも今回も少し長くなってきたから、そのあたりについては次回にしよう!
オッケー!
まとめ
今回は「日本のGDPの現状」と「国の借金(正確には政府の借金)」について学びました。
今回学んだ内容からは、以下の事が理解できたのではないかと思います!
◆日本のGDPは537兆円ほどあり、24年前からほとんど増えていない。
◆日本以外の国は順調にGDPを増やし続けている。
◆アメリカや中国は政府の借金を大幅に増やしつつ、順調にGDPを増やし続けている。
このように事実(ファクト)を整理して行くと「なぜ日本だけが延々と不景気なのか?」と言う疑問が自然と沸いてきませんか?
そして、もちろんそれには明確な「理由」があります。
次回は、「国の借金問題」について、更に深堀していきます!
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました!