こんにちわ!まっきーです。
皆さんは「国富」とは何か?と言われて説明できますか?
私自身も国富についてはあまり知識がなく、記事作成のために勉強してようやく理解したという感じです。
「国富」という視点で日本や日本経済を見ると、また違った視点から日本の現状や問題点が見えてきます。
せっかくなので、そら美ちゃんと一緒に勉強しましょう!
そら美ちゃん!同じような質問前にもしたけど、今まで色々と経済の勉強をしてきた感想はどう?
感想?そうね、びっくりすることも結構あったけど、印象的なのはやっぱりPB黒字化目標かなぁ。
それね。財務省がどうしてあそこまでPB黒字化にこだわり続けるのか、いち国民としてホント不思議だよね。
財務省って経済を担当する省なわけでしょ?どうしてGDPを目標にしないで、PB黒字化なんて目標にするんだろうね。
そら美ちゃんの言う通りだね。基本的に国の経済を発展させる=GDPを増やすことだし、GDPが増えれば国民も豊かになる。
PBが黒字化されたら何がいい事があるの?
政府の負債が減ること自体は悪いことじゃない。しかし、政府の負債が減る=国民の資産が減ることと同意だからね。デフレ不況下ではデフレが悪化するため目標にすべきじゃないね。
でも、そういう前提があるにも関わらず、政府はずっとPB黒字化目標を掲げているんだよね。
あくまで僕の推測だけど、根底には「ある種の思想」のようなものがあると思んだよね。
ある種の思想・・・どんな思想なの?
「結論ありき」と言うか、「政府の負債は可能な限り減らすべきだ!」みたいな思想。負債(借金)=悪みたいな。
まあ確かに「負債(借金)は減らしたい」という気持ちは分かるけどね・・・。
とても視野が狭くて「ミクロ視点」な考え方だね。前にも言ったけど、政府には「経世済民」が根底にあるべきだと思うんだ。
「政治の力で民を救いなさい」ってやつね!
そう、良く覚えてるね!今の政府には「国民にとって国家経済がどうあるべきか?」という視点がすっぽり抜け落ちている。
ホントだね!一体政府はどうしてしまったんだろ・・・。
暗くなったところで本日の話題。少し明るくなる話しをしよう。
明るくなる?どんなはなし?
「国富」についでだよ。
こくふ?あ、前に少し聞いたね、それ。
うん。今日は「国富」を少しだけ深堀していこう!
こくふね、おっけー!
「国富」とは何か?というはなし
前にMMTの話しをしたとき「国富」の話しをしたけど、少しだけ深堀してみるね。そら美ちゃんは、国富とは何だと思う?
言葉自体は聞いた事あるなぁ。国の富だから、つまり国の資産って事だよね?
そうだね。正確には「国民全体が保有する資産から負債を差し引いた正味資産。」だから政府と国民の資産を合計したもの。
あ、政府だけじゃないんだね。
日本の国富は、2020年末のデータだけど、およそ3668.5兆円。内閣府が公表しているデータは以下の通り。
多少の変動はあるけど、2011年以降は増え続けてるね?
うん、デフレ不況の中においても、国富は確実に増えている。
そうなんだ。難しくてわかんないけど、これはどんな計算式なの?
国富は再生産可能な生産資産である「在庫」、「有形固定資産」、「無形固定資産(コンピュータソフトウェア)」と、「非生産資産(土地、地下資源、漁場など)」を足し合わせたものに「対外純資産」を加減して求められる。
何だか難しいけど、国内にある様々な資産の合計ってことね。で、「対外純資産」って何?
うん、そこをもう少し掘り下げていこう。
対外純資産が31年連続で1位の日本
「対外純資産」とは、簡単に言えば日本が海外に持っている資産から、海外から借り入れている負債を差し引いたものだよ。
日本が海外に持っている資産があるって事?で、逆に借り入れている負債もあるんだね。そして、それを相殺した金額ってことね。
うん。日本の対外純資産は357.0兆円。実はこれ31年連続で世界一の資産額なんだ。
え、そうなの?すごいじゃん!
うん。2位はドイツの323.5兆円。ちなみにアメリカは-1,460兆円もある。
え?アメリカはマイナスなの?しかも金額が随分と大きくない?
数字を見る限り、海外への負債がかなり大きく上回っているね。
こんなに負債が大きくて、アメリカは大丈夫なの?
これは、日本の場合は国内への投資先がないため海外へ資産が流れ、逆にアメリカは国内に豊富な投資先(需要)があることを意味しているんだ。
そっか。日本国内の需要が不足していることも要因なんだね。
うん、アメリカにはそれだけ巨大な需要がある、と言える。さすが世界一のGDPを誇る国だけあるね。
日本は需要不足だから、国内からはおろか、海外からの投資も少ないって事ねよ。
うん。まあ、もろ手で喜ぶことは出来ないけど、日本の国富自体は増え続けている、という事実は明るい材料だと思うよ。
国富は少ない事よりはいいって事よね?
うん。国富とは国内の資産の合計だからね。GDPが減り続けている中で、よく資産を積み上げているとも言える。
そうなんだ!でも、なんでデフレ(需要不足)なのに国富は増え続けているの?
難しい質問だね。デフレは需要と供給のバランスの話しで、国富とはその国で作られた資産の合計だからね。
その二つには、全く関連性がないの?
いや、そんな事はないと思う。事実、日本のように国内の需要が不足している状態では、投資先を海外にする企業が増える可能性が高い。
そうなると、何か問題が起きるの?
うん、需要が海外に流出するという事だからね。例えば国内で工場が作られれば、そこで働く従業員が増えるし工場を建設するために関連企業の利益になるけど、海外に作られてしまうと、それらが全てゼロになってしまう。
そっか。だから本来は国内で工場を作って欲しいんだね。
でも、企業としても人件費などは出来るだけ抑えたい事から、海外に工場を作るケースが多いのだと思う。
需要がない上に人件費が高いんじゃ、仕方ないね。
ただ、さっきも話したとおり、日本国内の需要が不足している状態(つまりデフレ)を放置し続けると、必ず悪影響が出る。
前に、放置し続けると「供給能力」が次第に減っしまうって言ってたね。
うん。供給能力とは「技術・設備・人材」が揃い、コツコツ積み重ねた結果として得られるものだからね。例えお金があっても簡単に用意する事ができない。
そこって経済の本質っぽいよね!そういう意味では、国富を積み上げるにも、供給能力は必須という事よね?
その通りだね!供給能力は国家の基礎(礎)と言える。
それを毀損させないためにも、デフレ脱却は必須だね!
その通り!ホントそら美ちゃん賢くなったね。ちょっとびっくりしているよ。
ほんと?ありあとー!
まとめ
今回は「国富」についてテーマとして話しました。今回学んだ事を纏めておきます。
・国富とは「在庫」「有形固定資産」「無形固定資産」「非生産資産」を足し合わせたものに「対外純資産」を加減して求められる。
・日本の国富は近年は増加傾向にある(2022年現在で3668.5兆円)。
・日本の対外純資産は357.0兆円。これは31年連続で世界一の資産額である。
・日本国内には需要が不足しているため、海外へ資産が流失している事を表しているとも言える。
・日本に必要なのは国内需要。これを増やすことがデフレ脱却の鍵になる。
同じような内容もありましたが、繰り返し勉強することで基礎が付いてくると思います!
では、最後まで読んで頂いて、ありがとうございました~!