皆さんこんにちは!まっきーです。
今日も、経済の勉強をしていきたいと思います!
本日は、前回の続きでMMT(現代貨幣理論)について、現在の日本の経済状況を交えながら、そら美ちゃんと一緒に勉強をしていきたいと思います!

そら美ちゃん、今日は元気かな?

うん、今日はバッチリ!

それは良かった。今日は、前回の続きでMMT(現代貨幣理論)の話しをしていくね!

MMTね~!了解!

前回説明したけど、改めてMMT(現代貨幣理論)が主張する内容について、記載するね。
【現代貨幣理論(MMT)の主張】
①自国通貨を発行できる政府は財政赤字を拡大しても債務不履行になることはない
②財政赤字でも国はインフレが起きない範囲で支出を行うべき
③税は財源ではなく通貨を流通させる仕組みである

せっかくだから、①からひとつずつ見て行こう。

はーい!
自国通貨発行権と財政赤字

まず①。「自国通貨を発行できる政府は財政赤字を拡大しても債務不履行になることはない」だね。

「自国通貨を発行できる政府」って前置きがあるけど、これはどんな意味なの?

言葉の通り「自国の通貨を発行することが出来る政府」って事だけど、まあ普通の国の政府なら持っている権利だね。

自国の通貨を発行する権利を持っていない国もあるって事?

うん。あるよ。様々な理由で他国の通貨を利用している国があるし、ユーロのように共通通貨を利用している国もある。

それらの国は、自国では通貨を発行できないって事?

そういう事になるね。例えばユーロなら、ドイツにある欧州中央銀行(European Central Bank:ECB)が通貨発行権を持っている。

じゃあ、自国の都合だけでは通貨は発行できない?

そういう事になるね。だから、いざという時に国債を発行できない可能性が高い。

だから「自国通貨を発行できる政府」って限定しているのね。

そうだね。この制限は、経済の調整役である政府にとって、かなり足かせになると個人的には思うんだけどね・・・。

そうだ、日本は持っているの?

もちろん。日本の通貨は「円」だね。つまり日本円の通貨を政府は手続きを経て発行できる。

その条件をクリアしているなら、いくら財政赤字(借金)が増えても債務不履行にならないって事?

MMTはそう主張しているね。

その主張が正しいなら、日本の「国の借金問題」はどうなるの?

間違っている事になるね。なんせ、日本政府は「国(政府)の借金を減らす」ことを目標としていて、基本的に支出を減らしているからね。

じゃあ、借金を減らすという政府の主張は間違っているの?

それ、前にも同じような質問を受けたね。その時は「半分は正解で、半分間違っている」って答えたよ。

あ、そうだった。

その時も話したけど「政府の負債を減らす」ことを目標にするのは間違いじゃない。でも、その過程となる順序に問題がある。

あ、そうか!日本はデフレ不況だから、政府の負債を減らそうとして緊縮財政を実施しても、逆効果なんだったね。

その通り。そして、政府が負債を減らすなら、まずは経済成長してGDPを増やす必要がある。

そうそう経済成長!GDPを増やす!私のお給料も増える~!

だね!まとめると、こんな感じ。
・政府の負債を減らす → 目標として正しい
・緊縮財政を実施する → 現在はデフレの為、デフレを悪化させる(つまり正しくない)
・財政出動を実施する → 国民の所得が増えて需要が増える。さらに需要を喚起する財政政策を併せて実施すれば、確実に需要が増え経済成長する(GDPが増える)。

うん!理解した!

で、改めてMMTの主張である「通貨発行できる政府は債務不履行にならない」を考えて行こう。

これって単純に、お金を発行できるんだから、財政破綻しないって事なんじゃないの?

そら美ちゃん、冴えてるね!その通りだよ。日本政府は国会の決議を経て通貨(日本円)を発行できる。その国が自国通貨の借金で財政破綻すると思う?

普通にしないと思う。

だよね。MMTはその当たり前の事を①で主張しているんだ。

考えてみたら、ごく当たり前のことなんだね。

不思議なことに、日本では「このままでは日本は財政破綻する!」って主張する人がいるんだ。自国通貨の借金で、どうやって財政破綻するのか、そのロジックを教えて欲しいよね。

あ、でも財政破綻した国って過去にあったよね?

あるよ。有名なのが「PIIGS」と言われる国々。ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインの五か国。

あ、ギリシャは知ってる。当時の菅直人首相が「日本経済はギリシャよりも悪い」って言ってたのを何となく覚えてるな。

そんな事言ってたね。で、これらの国が財政破綻した理由は簡単。ユーロ加盟国だから通貨発行権が無いんだ。

そーなんだ。でも、日本はギリシャより悪いって言ってたのはどうなの?

その発言は極めて悪質な印象操作だね。「悪い」と言っているのは、恐らく日本とギリシャの負債総額を比べて発言したんじゃないかな。

そーなんだ、なんでそんな事言うの・・・。

真相は分からないけど「国民の不安を煽り、増税への布石とする」という思惑があったのかも知れない。

でも、日本は財政破綻しないんでしょ?

だね。日本の負債はすべて円建て(つまり国内通貨の借金)。その円を発行できる政府が、円を返済できずに財政破綻するなんて事は絶対にあり得ないからね。

だから、MMTはそれを主張しているんだね。
財政赤字でも国はインフレが起きない範囲で支出を行うべき

次に②だね。これについては、今まで勉強してきたそら美ちゃんなら分かると思う。

うん!これは分かる。「供給能力の範囲」でなら、国債を発行しても問題ないって事だよね?

その通り。「インフレが起きない範囲=供給能力の範囲」だね。この範囲でなら、政府は支出を増やしても全く問題はない。

MMTは、その範囲でなら「支出を行うべき」と言ってるね。

そこもポイントだね。支出を行っても良い、ではなくて「支出を行うべき」だからね。つまり、負債の増加を理由に支出を抑えるべきではない、と言っている。

まさに、PB黒字化目標さんを真っ向から否定しているね。

MMTがそう主張しているのも理解できる。財政破綻する可能性がない以上、負債の拡大を理由に支出を抑えれば、かえって経済に悪影響を与える事になる。日本の例を見れば明らか。

起きるはずのない財政破綻に怯えて支出を減らし、日本経済をデフレ不況のどん底に叩き落している・・・って事だよね。
税は財源ではなく通貨を流通させる仕組みである

最後に③も見て行こう。これはちょっと難しいかもしれない。

うん、ちょっと理解できないかも。

これは文面の通りだけど、そもそも税金を「財源」と考えるのが間違いだと主張しているんだ。

でも、税金って政府の収入源だよね?

うん、結果としてはそうなっている。

結果として?

うん。そもそも税金の目的は財源の確保ではないんだ。ただ、仕組み上は税金として徴収される、という話し。

ムムム、どういうこと?

そもそも税金には、以下の4つの目的があるんだ。内容を簡単にまとめると、こんな感じ。
1.景気の安定化装置(ビルト in スタビライザー)
景気が良いときは税額が上がり、景気が悪い時は税額が下がる仕組みのこと。
2.所得の格差縮小と社会の安定
課税の比率によって、所得による国民の格差を埋める役割(いわゆる累進課税)。
3.政策的目的
環境に悪影響を与えるものに税をかけ、それ自体を抑制する仕組み(排ガス規制など)。
4.国内通貨の固定
税金を「円」でのみ納める事を認める事で、通貨を「円」に固定する。

へえ、税金ってこんな目的があったんだ!

税金は「政策調整の手段」であり、元々「社会保障などの財源」を確保することが目的ではないだ。

なのに、いつの間にか目的が「財源の確保」になったんだ。

だから「財源の確保」が出来ないからって増税をしたり、公共投資を減らす事は、そもそも税金の目的に反していると言える。

守るべきは「財源」じゃなく、国民の安全や安定した暮らしよね。

MMTが主張しているのは、こんな内容。僕が経済の勉強をしてきた中で得た知識から考えても、MMTが主張していることは概ね正しい、と僕は思っている。

まっきーさんがそう言うなら、きっと正しいね!

いや、鵜呑みにしないで欲しい。人間は間違える生き物なんだ。絶対になんてあり得ないからね。

「大事なのは自分の頭で考える」だね!

その通り!長くなったので今日はここまで!

うん、今日もありがと~!
まとめ
今回は、MMT(現代貨幣理論)についてテーマに話しました。
MMTは比較的新しい経済理論ですが、その内容は概ね私が理解している内容と合致しております。
今後、日本が正しい経済対策を実施するうえで、MMTは非常に重要な理論・考え方になってくると思います。
1人でも多くの方がMMTを理解すれば、この国の経済対策も変わってくるかも知れません。皆さんが日本経済に興味を持つキッカケになれば何よりです!
もし良かったら、次回も読んでください!
では、最後まで読んで頂いて、ありがとうございました!